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皇帝のメジャーリーグテレビ観戦記。テレビです。MLB観戦にはもっぱらBSテレビを使っています。
2003年開幕戦（3月31日） アリゾナ・ダイヤモンドバックス×ロサンゼルス・ドジャース 野茂、通算９９勝目を開幕戦完封で飾る ◆日時：3月31日14時5分 ◆球場：バンクワン・ボールパーク（＠ダイヤモンドバックス） ◆観衆：47356人 ◆勝利投手：野茂英雄（1勝） ◆敗戦投手：ランディ・ジョンソン（1敗） ◆本塁打：ブライアン・ジョーダン（1号、6回2点） TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R ドジャース 1 0 0 0 0 2 2 0 3 8 ダイヤモンドバックス 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
オーダー ドジャース 1 CF デーブ・ロバーツ 2 C ポール・ロデュカ 3 RF ショーン・グリーン 4 LF ブラアン・ジョーダン 5 1B フレッド・マグリフ 6 3B エイドリアン・ベルトレー 7 2B ホルバート・キャブレラ 8 SS セザー・イズトゥリス 9 P 野茂英雄 ダイヤモンドバックス 1 SS トニー・ウォーマック 2 CF スティーブ・フィンリー 3 2B ジュニア・スパイビー 4 LF ルイス・ゴンザレス 5 RF トニー・ボーティスタ 6 3B マット・ウィリアムズ 7 1B ライル・オーバーベイ 8 C チャド・モーラ 9 P ランディ・ジョンソン
観戦記 いよいよ、2003年のメジャーリーグが開幕した。昨日のエンゼルス対レンジャーズの試合はテレビ放送がなかったので、これが今季初めてのテレビ観戦だ。両チームの先発は野茂とジョンソンということで、投手戦を予想していた。ところで、昨季の野茂vsジョンソンといえば、7月1日の試合、野茂がジョンソンからツーベースを放ったのを覚えている。今季の初対決は、どうだろうか。 　デーゲームだった。ジョンソンがドジャースの1番、ロバーツに投じた一球で試合は幕を開けた。ところが、予想とは裏腹に1回、グリーンがダイヤモンドバックス期待の新人、一塁手オーバーベイのグラブをはじき強襲安打。4番のブライアン・ジョーダンがレフト前へはじき返し、簡単に1点を先取してしまった。 　1回の裏、野茂は最高の立ち上がり。ウォーマック、フィンリー、スパイビーの1､2､3番を三者凡退にしとめた。ジョンソンも、2回からは毎回のように走者を背負いながらも、粘りの投球。そこには現役最高の投手としてのプライドが垣間見えた。野茂も、緊張感の中で2回、3回も三者凡退で片付け、試合はいよいよ投手戦になってきた。 　ここまでノーヒットピッチングだった野茂は4回、1番ウォーマックに中堅を越され、初安打を許す。密かに、ノーヒットノーランなんて考えていたからちょっと残念だった。レッドソックスに在籍していた2000年には初登板でノーヒッターを達成していたからだ。しかし、開幕戦から、そんなうまくいくはずがない。一気に三塁を狙ったウォーマックだったが、フィンリー―イズトゥリスの見事な中継プレーでウォ―マックを三塁で刺した。自分も、見習わなければ。スリリングで鮮やかなプレーだった。このプレーでリズムに乗った野茂は、5回、6回を1安打に抑えた。 ジョンソンの投球内容 IP 6 2/3 H 9 SO 5 BB,HBP 3 ER 5 　ダイヤモンドバックス先発のジョンソンに異変が現れたのは7回の表だった。6回にジョーダンのホームランで2点を失いながらも粘投を続けていたが、この回に満塁とし、2番ロデュカにライト前ヒットを打たれ、2点を献上。ブレンリー監督は、ここでピッチャーをプリンスに代え、ジョンソンは7回途中で降板した。その表情には、悔しさがにじみ出ていた。スタンドからは、ジョンソンに大きな拍手が送られた… 　7回、野茂は一死後、死球でフィンリーを歩かせ、二死後、ゴンザレスがセンター前へ運び、2死一､三塁というこの試合初めてのピンチを迎えた。開幕戦ということもあり、疲労もピークに達してきたに違いない。しかし、しっかりと5番ボーティスタを討ち取り、この回も無失点に抑えた。8回も、走者1人を出すものの無失点に抑えて、いよいよ完封が現実味を帯びてきた。 　ジョンソンの後をうけて登板したプリンスが、野茂に投球した瞬間、マウンド上で倒れた。これには、球場内が騒然となった。どうやら、足がつったようだ。スタッフに担がれてグラウンドを後にした。 　ドジャース打線も野茂を援護した。ビアレアルに代わって登板したランドルズに猛攻を加えた。9回、打順が1番にかえり、ロバーツがうまくバットに当ててレフト前へ。3番グリーンがレフト線を破り、一､三塁としたあと、ジョーダンを敬遠。次のマグリフが4打数ノーヒットと当たっていなかったためだ。結局、ビラレアルはマグリフに四球を与え、押し出しという形で6点目を献上した。 　ブレンリー監督はこれ以上点を与えると試合が壊れると思ったためか、昨季ローテーションを務めたバティスタをマウンドに送り込んだ。ところがバティスタもセンターに犠牲フライを打たれると、途中からセカンドに入っているコーラにタイムリーを打たれ、ドジャースはこの回3点。この回で試合を決した。 　9回表のビッグイニングの影響が心配されたが、野茂は1番ウォ―マックをセカンドゴロ、2番フィンリーをファーストゴロ、3番スパイビーをショートゴロに討ち取り、ゲームセット。開幕戦はドジャースが勝利した。今日のMVPは文句なしに野茂だと、私は思う。 　野茂は、この試合に勝って通算勝利数を99とした。ドジャースにとっては、理想的な勝ち方だったといえる。とはいえ、ダイヤモンドバックスもジョンソンが本来のピッチングができれば、試合はどうなっていたか分からない。今季も、西地区は激戦区になるだろうと、感じさせられる1戦だった。
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